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過剰な期待はいけません。水は薬ではありません。
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日本では水のクラスターの数が小さくなり、体への吸収がよくなりアトピーが治る、はたまた磁気と遠赤外線を使った水の効果、アルカリ水、πウォーターの効果がどうだこうだと、まるで魔法の水に変えるかのような効能をうたっているメーカーが多い。さすがに大手のメーカーは、控えめであるが、それでもしっかりした根拠のあるデータを示しているメーカーはほとんどありません。 活水器、整水器、磁化水、アルカリイオン水、πウォーターで効能・効果が明確に実証されているデータは見つけることができません。 なお、アルカリイオン整水器は1992年、国民生活センターの発表で、「その効能・効果に疑問あり。水道水と大差なし。」と大きく報道されました。πウォーターも国民生活センターの検査で「水道水との差は認められない。」と発表されています。 いろんなメーカーがうたっている理論と効用を、水の研究者の目で痛快に切っているお茶の水女子大学の冨永研究室非公式案内の「水商売ウォッチング」はメーカーの姿勢を知る上で非常に参考になります。 |
水のクラスター(水分子集団)理論が出てくる、あるいは「小さな水分子」の説明が出てくるところ。(クラスターは測定できません!)
効能ばかりうたい、効能の根拠、データを具体的に数字で示していない。
水の汚染、健康への害を必要以上に強調している。
老化を防ぐ、シミ・ソバカスが治る、健康になる、体質改善になる、アトピー性皮膚炎や糖尿病、高血圧、病気が治る、風呂が早く沸くなどの効能・効果の商品。
大学教授、医者のお墨付き、推薦を受けている(強調している)商品。日本では消費者を信用させるもっとも手っ取り早い方法で、またいかがわしい会社がよく使う手です。
特許をうたっているが、商品の構造や材質がよくわからず、値段も高い。
水を検査した後、ここの水は汚いと言って浄水器を勧める。
マルチ販売まがいの商品
アンケート、モニター、内職、無料サービスなどのマーケティングを行っている。
すべてを解決するかのような売り文句。そんなすばらしい商品は残念ながら存在しません。
メンテナンス(フィルター交換)が不要な商品。信頼のおける商品はすべてメンテナンスが必要です。
下に当てはまるメーカーや商品は避けた方が賢明でしょう。
キャッチセールス 駅や繁華街の路上でアンケート調査などと称して呼び止め、喫茶店や営業所に連れて行き、応じない限り解放しない雰囲気にして商品やサービスの契約をさせます。 無料商法 「無料招待」「無料サービス」「無料体験」など「無料」をセールストークや広告にして、人を集め高額な商品やサービスを売りつける。浄水器では製品を無償にして高額なカートリッジを定期的に購入させる商法もあります。 アンケート商法 商品販売の本来の目的を隠してアンケートに答えさせ、それをきっかけに商品購入の契約をさせます。 水への関心の高さを反映した浄水器の契約をめぐる、アンケートのお礼商法のトラブルは多発しています。 モニター商法 モニターになれば、商品やサービスを格安で提供すると思わせたり、多額のモニター料の支払いを約束して、商品購入を契約させる商法です。 点検商法 水道水の点検に来たと言って来訪し、「水が汚染されて危険」などと言って不安をあおり、商品・サービスを契約させます。水道局の職員を装っての訪問販売もあります。 実験商法 試薬などを使い、水道水がいかに汚いかの実験をして見せ、浄水器を使わないと危険・有害であるかのように誤認させて商品を売りつけます。
実験には塩素に反応して水が変色する試薬などを用います。 内職商法 「在宅サイドビジネスで高収入を」などの広告で勧誘し、自宅での浄水器の推薦文写し書きの契約業務をえさに浄水器を買わせ、仕事内容にクレームを付けて、契約書に記載している保証業務料を支払わない、あるいは値切る悪質な商法です。 マルチ・マルチまがい商法 「ネズミ講」は、一定の金額を負担して組織に加入し、新たな会員を加入させることによって「ネズミ算」式に組織を拡大すれば、大きな利益が得られるという金銭
配当組織であり、「無限連鎖講の防止に関する法律」
で禁じられています。 このような組織拡大システムに物品販売等を巧妙に絡ませたものが、マルチ商法、マルチまがい商法(あるいはネットワーク、マルチレベルマーケティング販売とも呼ばれることもある)で、法律の定義に該当しないように装って規制を逃れています。法律に違反しないという意味では、合法的なマーケティング手法です。 この商法の問題点は、販売業者、販売員が一部の成功事例を引用して、多大な利益が容易に得られると信じこませることや製品の優秀性を協調する、また、色々なしがらみを利用して消費者を販売組識に加盟させようとする行為などがトラブルとなることが多いことです。販売員となった消費者は、商売の経験が乏しい主婦や青少年が多く、売れない商品を抱えたり、不必要な商品を購入させられるなどの問題が生じています。 販売組織の加盟者が消費者を組織に加入させ、さらにその消費者に別の消費者を組織に加入させることを次々に行うことにより組織をピラミッド式に拡大していく商法ですが、実際にもうかるのはピラミッド組織上位のほんの一握りといいます。 ビジネスとしての可能性は否定はしませんが、安易に販売員のおいしい話のみを鵜呑みにせずに、ビジネスのリスク(難易度)と購入する商品の性能、価格を冷静に検討することが必要です。
大阪府茨木保健所、
愛媛県生活センター 訪問販売等無店舗販売による浄水器の契約トラブルが増えています。これらの苦情相談の内容をみると、勧誘方法(手口)が巧妙で、販売目的隠匿や錯誤による契約など問題があり、注意が必要です。 相談事例
問題点 「水道水を調べている」などと、水質検査を装ったり、水道業者を装うなど、販売目的を隠して訪問する。また、塩素反応を悪用して水に色を付け「有害です」などと、消費者の錯誤を誘い勧誘する。浄水器には比較的安価なものもあるが、訪問販売等の無店舗販売では必要以上に高額な商品を勧める場合が多い。浄水器の販売では、トラブルの多いマルチまがい販売が行われている場合も多い。 アドバイス 浄水器は、ろ過材によって性能に大きな差があります。従って、使っている水道水の何に不満があるのか、浄水器に何を期待するのかを明確にした上で、商品を選ぶ必要があります。 京都府消費生活科学センター
(http://www.pref.kyoto.jp/shohise/s_07.html)
(相談件数:平成6年度55件/ 平成7年度79件/ 平成8年度49件/ 平成9年度70件) 訪問販売での相談が前年度の12件から40件へと大幅に増加した。
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